消化器系統に特化した人間ドック

日本人の死因の第1位はがんによるものであり、毎年全国で30万人以上が亡くなっていますが、そのなかでも胃がん、大腸がんといった消化器系のがんは3割を占めており、重点的な対策が必要であることがわかります。胃がんや大腸がんは、放置すれば死亡もあり得るおそろしい病気であるものの、早期に発見ができれば、手術によって完治する可能性も高いという特徴があります。このため、人間ドックを実施する病院などの医療機関では、消化器ドックとして、消化器系統のがんに特化した人間ドックのメニューを開設しているところも増えてきています。こうした消化器関連の人間ドックを受けたほうがよいのは、すでに大腸にポリープが見つかっていたり、潰瘍性大腸炎などの病気の既往症のある人や、大腸がんにかかったことのある家族がいる人などです。

特に、年齢的にみると40歳を過ぎた人については発症するリスクが大きいとされています。実際の人間ドックでの検査内容としては、まずは便潜血検査によって、大腸がんにかかっている疑いがあるかどうかを判断し、その上で内視鏡検査を行うというのが普通です。人間ドックの内視鏡検査では、食道・胃・十二指腸といった上部消化器、大腸・直腸といった下部消化器をあわせて対象とします。もし大腸などにポリープがみつかった場合には、そのポリープの切除や組織検査などにも迅速に対応できますので、一般的な定期検診などよりも格段にすぐれたシステムであるといえます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です