人間ドックとメタボリックシンドローム

人間ドックの基準値が変更されたことで、今までよりもメタボリックシンドロームと診断される人の数は少なくなることが予想されています。ただ、ギリギリ基準値以内だからと言って完全に安心して良いというわけではありません。基準値はあくまでも多くの人を対象にした時の数値の目安で、大雑把にふるい分けるための値です。なので、基準値内でも人によっては今後問題が出てくるという危険性もあるということを理解しておく必要があります。

人間ドックの検査票では、過去に受けた検査も含めて3回分の検査数値が記載されています。もし基準値だったとしても、過去の結果と見比べて内臓脂肪の率が高まっていたり、BMIが上がっていたら注意が必要です。正しい検査票の見方とは、過去の検査結果と今回の結果を見比べることです。基準値は受診者全てに対しての平均値であり、一応問題ないとされる値でしかありません。

自分の健康にとって重要なのは基準値ではなく、過去の検査結果と比べてどれくらい変化があるか、という事です。メタボリックシンドロームに該当すると、そうでない人よりも年間の入院外医療費が1.4倍も高くなるという報告もあります。具体的な費用に換算すると、該当しない人の年間入院外医療費が8万円とすると、該当する人は11万円もかかることになります。人間ドックでメタボリックシンドロームに該当していない人でも、過去の検査結果と見比べてみて、今後どのように生活すれば良いかを医師に相談してみると良いでしょう。

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